六花亭といえば、マルセイバターサンドを思い浮かべる方が多いかもしれません。けれど、同じ六花亭に、マルセイに負けず長年愛され続けている焼き菓子があるのを、ご存じでしょうか。それが「大平原(だいへいげん)」です。
一見すると、ごく普通のマドレーヌです。けれど、ひと口食べると——濃厚なバターの香りと、きめ細かくしっとりした生地に、ふと驚かされます。
この記事では、大平原の魅力や、普通のマドレーヌとの違い、おすすめの食べ方、購入方法まで、実際に食べた感想を交えながら紹介します。マルセイバターサンドとはまた違う、六花亭の魅力を知っていただけたら嬉しいです。
今夜の喫茶は、六花亭「大平原」。
「マドレーヌ」と呼ぶには、少し惜しい。飾らないのに、忘れられない焼き菓子のお話です。
☕ この案内帖でわかること
・六花亭「大平原」とは?/普通のマドレーヌ・マルセイとの違い
・常温・温め・冷やし——表情を変えるおすすめの食べ方
・手土産としての魅力(メリット・デメリットも正直に)
どうぞ、あたたかい飲みものを片手に、今夜もゆっくりお付き合いください。
カウンターの灯りがやわらかく揺れる、夜の「喫茶と酒処 まるさん」。
今夜お皿に並んでいるのは、きつね色をした、ぽってりと厚みのあるマドレーヌ。
六花亭の「大平原」。
華やかな主役ではありません。けれど、ひとたび口にすると、なぜか遠い日の風景や、誰かの手のぬくもりを思い出してしまう。今夜は、そんなお菓子のお話をしましょう。

今夜のお菓子は、これです。六花亭の『大平原』。

六花亭……あ、マルセイバターサンドの! でも、これはまた違うお菓子なんですね。

ええ。マルセイも素敵だけれど、私が今夜お出ししたかったのは、この飾らない焼き菓子なんですよ。

大平原かぁ……なんだか名前が大きいなあ。見た目は、ふつうのマドレーヌに見えるけど。

ふふ、そうでしょう。見た目はとびきり控えめ。でもね、ひと口食べると、なぜか幼い日の食卓を思い出してしまう——そんなお菓子なんですよ。

幼い日の食卓……それだけで、もう懐かしい気持ちになります。

今夜は、その魅力を——そして、ちょっとした思い出も、ゆっくりお話ししましょうか。
六花亭「大平原」とは?
大平原は、北海道産バターをたっぷり使った、ぽってりと厚みのある焼き菓子。分類としてはマドレーヌですが、ひと口ほおばると、バターの豊かなコクと、しっとりした生地の食べ応えがゆっくり広がり、気づけばもうひと口食べたくなってしまいます。
原材料は、バター・卵・砂糖・小麦粉・生クリームなど。余計なものに頼らず、素材そのものを生かしているところに、六花亭らしい実直さがにじみます。派手な飾りはいりません。バターや卵、生クリームの風味が静かに重なって、深いコクが生まれる——それが大平原のすごみです。
ちなみに、六花亭の小田社長は「ほぼ日刊イトイ新聞」の対談で、大平原は本来「手で割って食べるお菓子」だと語っていたそうです。そして、「大きいほうがじっくり火が通り、風味豊かに焼ける」とも。あの堂々とした大きさも、奥行きのあるコクも、ちゃんと意味があってのこと。理由を知ると、ひと口がもっと愛おしくなります。
六花亭「大平原」は普通のマドレーヌと何が違う?
ぱっと見は、よくあるマドレーヌ。でも、ひと口食べると、その違いはすぐにわかります。
- 厚みと密度:一般的なマドレーヌより厚みがあり、生地がぎゅっと詰まっています。
- バターのコク:北海道産バターの風味が豊かで、後を引く味わい。
- 食感:ふわっと軽いというより、しっとり、むっちり。
マドレーヌといえば、貝殻型を思い浮かべる方も多いでしょう。けれど、私が子どものころ、母が焼いてくれたのは、菊の形をしたマドレーヌでした。どちらかといえば、ふわっとした、やさしい甘さの。……でも、大平原は、それとも違うのです。厚みがあり、しっとりと密度が高く、口いっぱいにバターの香りが広がります。
だからでしょうか。私はこれを、ただ「マドレーヌ」と呼ぶより、「大平原」というひとつのお菓子として受け止めたくなります。マドレーヌという名前の箱には、どうにも収まりきらないのです。
素朴でありながら、不思議と心に残る。「大平原は、大平原」——そう思わせてくれる唯一無二の個性。私は、その素朴さこそが、多くの人に長く親しまれてきた理由なのではないかと思っています。
マルセイバターサンドとどう違う?
六花亭と聞けば、多くの方が真っ先に思い浮かべるのは「マルセイバターサンド」ではないでしょうか。でも、大平原は、それとはまったく違うお菓子です。
| 大平原 | マルセイバターサンド | |
|---|---|---|
| 種類 | 焼き菓子(マドレーヌ) | ビスケットサンド |
| 中身 | バターたっぷりの生地そのもの | ビスケットにレーズン入りバタークリーム |
| 食感 | しっとり、むっちり濃厚 | サクッ+なめらかクリーム |
| こんな時に | 素朴な日のおやつ、温めてご褒美に | 華やかな手土産、定番ギフトに |
こうして比べてみると、同じ六花亭のお菓子でも、それぞれ目指しているおいしさがまったく違うことが分かります。
どちらが上、ということではありません。奥行きのある味わいのマルセイバターサンドも、素朴で味わい深い大平原も、それぞれに違った魅力があり、長く多くの人に親しまれてきたお菓子です。
実際に食べてわかった|大平原のおすすめの食べ方
大平原は、常温で楽しめる焼き菓子です。まずは、常温のまま味わってみてください。
生地にぎゅっと詰まったバターのコクを、そのまま楽しめます。飾らない、いちばん素直な味わいです。
そして、ぜひ試していただきたいのが「少し温める」食べ方。電子レンジで10秒ほど。それだけで、バターの香りがやわらかく立ちのぼり、生地はふんわり。焼きたてのようなやさしさが生まれます。初めて召し上がるなら、ぜひこの食べ方から味わってみてください。
おいしく食べるためには、保存方法も意外と大切です。
💡 保存メモ:大平原は常温保存品。冷やすと固くなりやすいので、室温(20〜25℃)での保管がおすすめだそうです。
まるさん流|あえて冷やして、薄切りで
ここからは、ちょっとマニアックなお話。
実は私、あえて冷やして、薄く切るのも好きでしてね。冷蔵庫で締めた生地を薄くスライスして口に含むと、生地は体温で少しずつほどけ、バターの風味が口いっぱいに広がります。コクもしっかりと感じられ、その変化を味わう時間が、たまらなく好きなんです。
この食べ方のお供は、熱いコーヒーか紅茶。
冷たい大平原をひと口、湯気の立つカップをひと口。口の中に残るバターの余韻へ、温かなコーヒーや紅茶がそっと重なります。私にとっては、それが小さなご褒美なんです。

……この贅沢、ご自宅でもどうぞ。遠くにお住まいでも、公式の通販なら、すぐに取り寄せられますよ。
幼い日の思い出と、大平原
大平原の話をしていると、いつも思い出す景色があるんです。

私がまだ子どものころ。母が、本州の親戚のもとへ六花亭を持っていくのが、常でしてね。

お母さまが、北海道から。

ええ。私はただ、横についていくだけの子どもでした。でも——箱を開けたときの、親戚たちのあの喜ぶ顔。あれだけは、今も忘れられません。

いい光景だなあ……。今は、遠くのお菓子も手軽に手に入りますけど……昔は、そうじゃなかったんですね。

そう。よその土地のお菓子は、それだけで特別な“宝物”だったんですよ。

想像しただけで、あたたかい気持ちになります……。大平原のひと口に、そんな思い出まで詰まっているんですね。

お菓子は、味だけのものではありません。私にとって大平原は、そんなお菓子なんですよ。
こんな人・こんな場面に
大平原は、こんな方にこそ食べてほしいお菓子です。
こんな人におすすめ
- 六花亭は好きだけど、大平原はまだ食べたことがない方
- つい“いつものマルセイ”を選びがちな方
- 小さなお子さんのいるご家庭への、手土産を探している方
こんな場面で
- 休日の、ゆっくりしたおやつに
- 家族とのコーヒータイムに
- 実家や義実家への、ちょっとした手土産に
- お世話になった方への、気軽なお礼に
知っておきたいこと
- 知名度はマルセイほどではありません。だからこそ、「これ、初めて食べた」と喜ばれることもあります。
- 直営店は北海道のみ。道外では公式オンラインショップがもっとも確実です。百貨店の北海道物産展や、一部の北海道アンテナショップで見かけることもあります。
- 冷やすと固くなりやすいため、基本は常温保存がおすすめ。温めると、また違ったおいしさが楽しめます。

お子さんのいるご家庭への手土産にも、ぴったりだと思います。派手ではありませんが、世代を問わず楽しめるお菓子なんですよ。
購入方法(公式通販・物産展・ふるさと納税)

北海道まで行かなくても、大丈夫。今は、いろんな方法で出会えますよ。
北海道まで足を運ばなくても、今はご自宅から注文したり、物産展で出会えたりします。
公式オンラインショップ:いつでも、自宅でゆっくり。大平原だけをじっくり味わいたい方に
百貨店の北海道物産展:開催中なら、その場で購入できます。「見つけた!」という一期一会の楽しさも魅力です。
楽天ふるさと納税(帯広市・六花撰):大平原を含む六花亭のお菓子を少しずつ楽しみたい方に。自分へのご褒美にもおすすめです。
価格・個数(税込):3個入 510円/6個入 1,100円/12個入 2,290円/24個入 4,480円
賞味期限:約15〜16日(オンライン購入の場合、お届け後の日持ち)。最新の情報は、六花亭公式サイトでご確認くださいね。
※ふるさと納税の返礼品は入れ替わることがあります。また、控除の上限や手続きがあるため、制度の詳細は各自でご確認ください。

旅先でふと出会うのも、ご自宅でゆっくり味わうのも。それぞれに、大平原との素敵な出会い方なんですよ。
まるさんの覚書
- 北海道産バターのコクと豊かな風味を楽しめる、素朴な焼き菓子
- 普通のマドレーヌとは違う、ぽってりとした厚みと、しっとり密度のある食感
- まずは常温で。少し温めれば、ふんわりとしたおいしさに(冷やして薄切りは、まるさん流)
- 直営店は北海道だけ。でも、公式通販や物産展、ふるさと納税でも出会える
- 派手ではないけれど、世代を問わず喜ばれる一品

そのまま食べてたけど……温めるの、今度ぜったいやってみます。

私は、誰かに贈りたくなりました。箱を開けたときの顔が見たくて。
カウンターには、開かれた包み紙と、大平原。
北の大地を思わせる景色が描かれた包み紙が、今夜の余韻を静かに残しています。
誰かを訪ねる日の手土産にも、自分への小さなご褒美にも。
また食べたくなる日が、きっとあります。
今夜は、六花亭「大平原」のお話でした。
あとがき
六花亭の紙袋を手にした瞬間、ふっと心がほどけます。北海道の厳しい自然のなかで、それでも力強く咲く山野草——その彩りが散りばめられた、あの愛らしいデザイン。
袋を目にするだけで、これから包みを開く時間まで楽しみになります。
そんな“ふしぎな力”を持つ、六花亭のお菓子。今夜はそのなかから、「大平原」をご紹介しました。
六花亭には、大平原のほかにも、大人になってから好きになったお菓子が、まだまだあります。
そのお菓子ごとに、小さな思い出も一緒に、お話しできたらと思っています。
今夜のお話は、このあたりで。
また、ゆっくりお茶でも飲みにいらしてくださいね。
※本記事の情報は執筆時点のものです。価格・商品ラインナップ・賞味期限・販売状況は変更になる場合があります。最新情報は六花亭公式サイト・各ふるさと納税サイトにてご確認ください。


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